最新鋭の観察装置群を駆使し、高度なナノ構造解析に貢献

埋橋 淳Jun Uzuhashi

技術開発・共用部門 材料創製・評価プラットフォーム 電子顕微鏡ユニット 主幹エンジニア

「電子顕微鏡ユニット」は、「走査型電子顕微鏡(SEM)」や「透過型電子顕微鏡(TEM)」を用いた材料・デバイスの観察や、「集束イオンビーム装置(FIB)」を用いた観察用試料の作製をサポートしています。装置の高性能化は目をみはるものがありますが、それを使いこなせるかどうかは “人”次第。TEMには複数の撮影モードがありますし、オプション機能も多岐にわたります。どの装置を使ってどんな設定を行えば目的の情報が得られるか、その選択には専門的な知見を要しますが、当ユニットの豊富な知識と熟練の技を兼ね備えたエンジニアなら、的確なサポートが可能です。

 最新技術を迅速に習得し、サービス向上に努めることも私たちの重要な責務です。2024年には「Spectra Ultra S/TEM」を導入し、NIMSの研究者を対象に共同利用を開始しました。この装置の革新的な点は、加速電圧の切り替え能力が高く、観察試料にとって最適な電圧を探索しやすいこと。また、世界最高性能の元素分析装置が搭載されており、高精細な元素マッピングを短時間で取得できることも特長です(→Cover Storyに解説)。NIMSとの共同研究という枠組みを通じて、他大学・他機関の研究者にご利用いただくことも可能です。

 一方、TEMには弱点もあります。軽元素の定量分析や、何万原子に1個程度しか存在しないような微量添加元素の検出が難しいのです。その場合には「3次元アトムプローブ(3DAP)」という、材料内部を3次元で元素マッピングできる手法が威力を発揮します。TEMと3DAPとで相補的に解析を行うことにより、きわめて精緻なナノ組織解析が実現できるのです。2024年10月には、最新鋭の3DAP装置「Invizo6000」の共用も開始しました。私自身、TEM3DAPの両方に精通した数少ない技術者であると自負していますので、高度なナノ構造解析を推進し、革新材料・デバイスの開発に貢献したいと願っています。

(*NIMS内部利用のみ)

Spectra Ultra S/TEM

*電子顕微鏡ユニットが保有する外部利用可能な装置はこちら

Profile

Jun Uzuhashi

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