Vol.25 No. 2
Research Digest 2024 総集編
NIMSが2024年に発表したプレスリリースの数々。
ユニークな材料・技術がそろう中、本号では7件の研究成果を紹介します。
さらに、NIMS Award 2024の受賞者インタビューも特別収録。材料の進化とトレンドが見えてくる!
Pick-Up プレスリリースピックアップ
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2025.03.20
可視光から近赤外まで 変幻自在の発光マイクロビーズ
闇を彩るカラフルな光——実はこれ、同一の粒子からの発光なんです。長尾忠昭博士とバルン・バルマン博士らが開発したマイクロメートルサイズの球「マイクロビーズ」は、照射する光(励起波長)を変えるだけで、発光色(発光波長)が可視光から近赤外光まで変幻自在。単一の物質でこれほど幅広い波長領域をカバーする発光材料は世界に類を見ません。
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2025.03.20
クリープ寿命が10倍以上に! 金属3Dプリンター製耐熱鋼の実力
複雑な形状の部品を直接成型できる金属3Dプリンター。しかし、高温・高圧環境で長期間使用される耐熱鋼については、3Dプリンター材の強度や耐久性に関するデータが不十分なため、応用範囲は限定的です。そうしたなか、畠山友孝博士は意外な事実を明らかにしました。3Dプリンターの造形方式の一つ、「レーザー積層造形法」で作製した耐熱鋼が、従来の耐熱鋼に比べて10倍以上のクリープ寿命*をもつことを突き止めたのです。この結果は、650℃で約1万時間のクリープ試験を実施して得られたものです。
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2025.03.20
世界初!n型ダイヤモンドMOSFETの開発に成功
美しい輝きで人々を魅了するダイヤモンドには、極限環境でも安定的に動作する次世代パワーデバイス用の半導体材料という、もう一つの側面があります。電子機器に搭載されている大規模集積回路CMOSの多くには、p型とn型という二種類の導電性チャネルをもつ「金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)」が組み込まれています。ダイヤモンドでは、このうちn型チャネルのMOSFETが開発できておらず、長らくダイヤモンドCMOS回路の実現は遠くに輝く夢でした。
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2025.03.20
“思考”する有機分子が血糖値変化を高精度予測!
細い棒に付いたいくつもの粒子。ここが「思考の舞台になっている」と言われても、ピンとこないかもしれません。しかし、この粒子に吸着した有機分子に情報を電気信号として与え、そのふるまいを調べれば、確かに答えを導き出すことができるのです。
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2025.03.20
がん診断法、革命の序章。呼気による肺がん有無の予測可能性を検証
小型の端末に息を吹きかけるだけで、がんの有無が予測できる。そんな夢の検査法へのチャレンジが続いています。予測に用いるのは、呼気の“ニオイ”です。呼気には多種多様なニオイ分子が含まれており、まさに情報の宝庫。呼気によってがんの有無を予測する「がん探知犬」の可能性は報告されていますが、日常生活のなかで簡便にがんを予測できる手法はまだ確立されていません。
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2025.03.20
仮想空間上に磁石の“双子”。「デジタルツイン」誕生
電気自動車のモーター駆動など、産業界で重要な役割を担うネオジム磁石。しかし、いま利用できる保磁力は理論限界の2割程度に過ぎません。これを引き上げるには、磁石の磁気特性と微細組織との相関解明が欠かせません。しかし、材料開発を後押しするはずの数値シミュレーションが実用レベルの精度に達しておらず、開発の障壁となっていました。
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2025.03.20
博士課程への進学をバックアップするスタート支援制度を創設
第一線の研究現場で学位取得を目指す「NIMS連携大学院」プログラム。2004年よりNIMSの研究者が教員となり、大学院生の学位取得までの研究指導にあたっています。現在、この連携大学院協定を締結している大学は計7校。筑波大学、北海道大学、横浜国立大学、大阪大学、九州大学、早稲田大学に加え、2025年4月には東京科学大学からの学生受け入れを開始します。
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